補助金解説2026-02-06

ものづくり補助金(第23次公募)とは?要件・補助額・申請方法を中小企業診断士が徹底解説

補助金エアポート編集部
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ものづくり補助金(第23次公募)とは?要件・補助額・申請方法を中小企業診断士が徹底解説

「新製品を開発して売上を伸ばしたいが、設備投資の資金が足りない」 「生産性を上げたいが、最新設備の導入コストが負担になる」 「賃上げを実現したいが、まずは収益力を高める投資が必要だ」

こうした悩みを抱える中小企業経営者の方は少なくありません。特に近年は原材料価格の高騰や人手不足、さらには相次ぐ制度変更への対応など、中小企業を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。

そんな中小企業の設備投資を強力に後押しするのが「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」、通称「ものづくり補助金」です。

2026年2月6日より、第23次公募が開始されました。今回の公募では、補助上限額が最大2,500万円(グローバル枠は3,000万円)補助率は最大2/3という手厚い支援が用意されています。申請締切は2026年5月8日(金)17:00です。

本記事では、中小企業診断士として多数の補助金申請を支援してきた経験をもとに、ものづくり補助金(第23次公募)の制度概要から申請のポイント、採択されるためのコツまで徹底的に解説します。


目次

  1. ものづくり補助金とは?制度の概要と目的
  2. 第23次公募の概要とスケジュール
  3. 補助対象事業枠の詳細
  4. 特例措置の詳細
  5. 補助対象者の詳細
  6. 補助対象外となる事業者
  7. 基本要件の詳細
  8. グローバル枠の追加要件
  9. 補助対象経費の詳細
  10. 補助対象外となる経費
  11. 申請手続きの流れ
  12. 提出書類一覧
  13. 審査項目と採択のポイント
  14. 加点項目の詳細と取得方法
  15. 減点項目
  16. 口頭審査対策
  17. 補助事業者の義務
  18. よくある質問(FAQ)
  19. まとめ

ものづくり補助金とは?制度の概要と目的

制度の目的

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下「ものづくり補助金」)は、中小企業・小規模事業者が今後複数年にわたる相次ぐ制度変更に対応するため、生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発海外需要開拓を行う事業に必要な設備投資等に要する経費の一部を補助する制度です。

この補助金の最大の目的は、中小企業者等の生産性向上を促進し、経済活性化を実現することにあります。

補助事業のスキーム

ものづくり補助金は、以下の流れで運用されています。

独立行政法人中小企業基盤整備機構
        ↓(定額補助)
      事務局
        ↓(補助率1/2・2/3)
中小企業・小規模事業者等

具体的には、以下の4つのステップで進みます。

  1. 申請→採択:事業計画書等を提出し、審査を受ける
  2. 交付申請→交付決定:採択後、詳細な経費計画を提出
  3. 実績報告→額の確定:補助事業完了後、実績を報告
  4. 請求→支払い:確定した補助金を請求・受領

この補助金の特徴

ものづくり補助金には、以下のような特徴があります。

1. 設備投資が必須 単価50万円(税抜き)以上の機械装置等を取得することが必須条件です。ソフトウェアやシステム構築も対象となりますが、必ず「設備投資」を伴う事業である必要があります。

2. 革新的な新製品・新サービス開発が対象 既存の製品・サービスの単なる生産改善ではなく、顧客等に新たな価値を提供することを目的とした革新的な開発が求められます。

3. 賃上げとセットの要件 補助金を受け取った企業は、事業計画期間中に従業員への賃上げを実現することが求められます。これは「成長と分配の好循環」を実現するための重要な要件です。

4. 事業化状況報告の義務 補助事業完了後も5年間にわたり、毎年度の事業化状況報告が必要です。


第23次公募の概要とスケジュール

公募スケジュール

第23次公募のスケジュールは以下の通りです。

項目 日程
公募開始 2026年2月6日(金)
電子申請受付開始 2026年4月3日(金)17:00〜
申請締切 2026年5月8日(金)17:00(厳守)
採択公表 2026年8月上旬頃(予定)

重要:申請締切直前は非常に多くの申請が集中します。システムの混雑により締切に間に合わない可能性があるため、余裕をもって申請することをお勧めします。

第23次公募の特徴

今回の第23次公募には、以下の特徴があります。

1. GビズIDプライムアカウントが必須 申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。アカウント発行には一定期間を要するため、早めの準備が必要です。

2. 電子申請のみ 紙での申請は受け付けておらず、電子申請システム(jGrants)からの申請のみとなります。

3. 事業計画書はA4サイズ5ページ以内 事業計画書は本文を電子申請システムへ入力し、補足の図や画像はPDFで提出します。5枚を超えるPDFは審査対象外となる場合がありますのでご注意ください。


補助対象事業枠の詳細

ものづくり補助金(第23次公募)には、2つの事業枠があります。

A)製品・サービス高付加価値化枠

概要

革新的な新製品・新サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する枠です。

重要ポイント:この枠は「革新的な新製品・新サービス開発」が補助対象であり、既存の製品・サービスの生産等のプロセスについて改善・向上を図る事業は補助対象外です。

革新的な新製品・新サービス開発とは?

「革新的な新製品・新サービス開発」とは、顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービスを開発することを指します。

以下のような事業は対象外となります。

  • 単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないもの
  • 業種ごとに同業の中小企業者等において既に相当程度普及している新製品・新サービスの開発
  • 地域性の高いものについては、同一地域における同業他社において既に相当程度普及しているもの

補助上限額・補助率

従業員数 補助上限額
1〜5人 750万円
6〜20人 1,000万円
21〜50人 1,500万円
51人以上 2,500万円

補助下限額:100万円

補助率

  • 中小企業:1/2
  • 小規模企業・小規模事業者:2/3
  • 再生事業者:2/3

補助事業実施期間

交付決定日から10か月(ただし採択発表日から12か月後の日まで)

補助対象経費

  • 機械装置・システム構築費(必須)
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費

B)グローバル枠

概要

海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する枠です。

海外事業とは?

グローバル枠で対象となる「海外事業」には、以下の4種類があります。

  1. 海外への直接投資に関する事業
  2. 海外市場開拓(輸出)に関する事業
  3. インバウンド対応に関する事業
  4. 海外企業との共同で行う事業

補助上限額・補助率

項目 内容
補助上限額 3,000万円
補助下限額 100万円
補助率(中小企業) 1/2
補助率(小規模企業・小規模事業者) 2/3

補助事業実施期間

交付決定日から12か月(ただし採択発表日から14か月後の日まで)

補助対象経費

共通の経費

  • 機械装置・システム構築費(必須)
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費

海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ追加で対象となる経費

  • 海外旅費
  • 通訳・翻訳費
  • 広告宣伝・販売促進費

特例措置の詳細

ものづくり補助金には、より積極的な取り組みを行う事業者を支援するための特例措置があります。

C)大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例

概要

大幅な賃上げに取り組む事業者について、従業員数規模に応じて補助上限額が引き上げられます。

補助上限引上げ額

従業員数 引上げ額 引上げ後の上限額(製品・サービス高付加価値化枠)
1〜5人 最大100万円 最大850万円
6〜20人 最大250万円 最大1,250万円
21〜50人 最大1,000万円 最大2,500万円
51人以上 最大1,000万円 最大3,500万円

注意:各申請枠の補助上限額に達していない場合、再生事業者、最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例を申請する事業者については適用不可です。

D)最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例

所定の賃金水準の事業者が最低賃金の引上げに取り組む場合、補助率が引き上げられます。

項目 内容
引上げ後補助率 2/3

注意:小規模企業・小規模事業者、再生事業者、大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例を申請する事業者については適用不可です。


補助対象者の詳細

A)中小企業者

以下の表に該当する会社又は個人が対象です。

業種 定義
製造業、建設業、運輸業、旅行業、その他 資本金3億円以下 又は 従業員300人以下
ゴム製品製造業 資本金3億円以下 又は 従業員900人以下
卸売業 資本金1億円以下 又は 従業員100人以下
サービス業 資本金5,000万円以下 又は 従業員100人以下
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 資本金3億円以下 又は 従業員300人以下
旅館業 資本金5,000万円以下 又は 従業員200人以下
小売業 資本金5,000万円以下 又は 従業員50人以下

B)小規模企業者・小規模事業者

業種 定義
製造業、その他 従業員20人以下
商業・サービス業 従業員5人以下
宿泊業・娯楽業 従業員20人以下

小規模企業者・小規模事業者は補助率が2/3となります。

その他の対象者

  • 特定事業者の一部(従業員500人以下等の要件あり)
  • 特定非営利活動法人(従業員300人以下、経営力向上計画の認定が必要)
  • 社会福祉法人(従業員300人以下)

補助対象外となる事業者

以下に該当する事業者は補助対象外です。

  • 申請締切日を起点として16ヶ月以内に以下の補助金の交付候補者として採択された事業者
    • 中小企業新事業進出促進補助金
    • 中小企業等事業再構築促進補助金
    • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 過去3年間に2回、本補助金の交付決定を受けた事業者
  • みなし同一事業者(親会社が議決権の50%超を有する子会社がある場合等)
  • 公募開始日において、確定している直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者
  • 暴力団員と関係がある事業者
  • 経済産業省及び中小機構から補助金交付等停止措置が講じられている事業者

基本要件の詳細

以下の基本要件①〜③を全て満たす補助事業終了後3〜5年(任意で選択可)の事業計画を策定し、かつ従業員数21名以上の場合は基本要件④も満たすこと。

基本要件①:付加価値額の増加要件

  • 補助事業終了後3〜5年の事業計画期間において、事業者全体の付加価値額の年平均成長率(CAGR)を**3.0%**以上増加させること
  • 付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます

基本要件②:賃金の増加要件【目標値未達の場合、補助金返還義務あり】

  • 1人あたり給与支給総額の年平均成長率を**3.5%**以上増加させること
  • 事業計画期間最終年度において目標を達成できなかった場合、目標値の未達成率に応じて補助金返還を求められます

基本要件③:事業所内最低賃金水準要件【目標値未達の場合、補助金返還義務あり】

  • 事業所内最低賃金を、毎年、事業実施都道府県における最低賃金より30円以上高い水準にすること
  • 達成できなかった場合、補助金返還を求められます

基本要件④:従業員の仕事・子育て両立要件(従業員数21名以上のみ)

  • 「次世代育成支援対策推進法」に規定する一般事業主行動計画の策定・公表を行うこと
  • 交付申請時までに、厚生労働省「両立支援のひろば」に策定した有効な一般事業主行動計画を公表すること

グローバル枠の追加要件

グローバル枠に申請する場合は、基本要件に加えて以下の追加要件を満たす必要があります。

海外事業の要件

  • 海外への直接投資に関する事業:海外拠点での活動が国内事業の生産性向上に寄与すること
  • 海外市場開拓(輸出)に関する事業:海外への製品・サービスの輸出を計画すること
  • インバウンド対応に関する事業:訪日外国人向けの製品・サービス開発を行うこと
  • 海外企業との共同で行う事業:海外企業との連携により事業を実施すること

補助対象経費の詳細

機械装置・システム構築費(必須)

項目 内容
対象 新製品・新サービスの開発に必要な機械装置・システムの購入、製作、借用費用
要件 単価50万円(税抜き)以上の設備が必須
注意点 中古品は原則不可。PC・タブレットは対象外

技術導入費

本事業の実施に必要な知的財産権等の導入に要する経費。上限は補助対象経費総額(税抜き)の1/3。

専門家経費

本事業の実施のために依頼した専門家に支払われる経費。上限は補助対象経費総額(税抜き)の1/2。

専門家の謝金単価(消費税抜)

  • 大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師:1日5万円以下
  • 大学准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータ:1日4万円以下

運搬費

補助事業に必要な機械装置等の運搬に要する費用。

クラウドサービス利用費

専ら本事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォームの利用費用。自社の他事業と共有する場合は対象外。

原材料費

試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費。必要最小限にとどめ、補助事業終了日までに使い切ることが原則。

外注費

新製品・新サービスの開発に必要な加工や設計・検査等の一部を外注する場合の経費。上限は補助対象経費総額(税抜き)の1/2。

知的財産権等関連経費

新製品・新サービスの事業化にあたって必要となる特許等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用等。上限は補助対象経費総額(税抜き)の1/3。

グローバル枠のみの追加対象経費

経費区分 対象事業 上限
海外旅費 海外市場開拓(輸出)のみ 補助対象経費総額の1/5
通訳・翻訳費 海外市場開拓(輸出)のみ 補助対象経費総額の1/5(最大30万円)
広告宣伝・販売促進費 海外市場開拓(輸出)のみ 補助対象経費総額の1/2

補助対象外となる経費

以下に該当する経費は補助対象外です。

  • 補助事業実施期間中の販売を目的とした製品・サービス等の生産に係る経費(試作品の原材料費を除く)
  • 工場建屋、構築物、簡易建物の取得費用
  • 再生エネルギーの発電設備及び附属設備の取得費用
  • 事務所等にかかる家賃、保証金、敷金、仲介手数料、水道光熱費等
  • 電話代、インターネット利用料金等の通信費
  • 文房具などの事務用品等の消耗品代
  • 飲食、奢侈、娯楽、接待等の費用
  • 不動産の購入費、自動車等車両の購入費・修理費・車検費用
  • 税務申告、決算書作成等のための税理士等費用
  • 振込等手数料及び両替手数料
  • 消費税及び地方消費税額等
  • 各種保険料
  • 借入金などの支払利息及び遅延損害金
  • 汎用性があり、目的外使用になり得るもの(事務用パソコン・プリンタ・タブレット・スマートフォン・デジタル複合機・キュービクル・家具・3Dプリンター等)
  • 事業に係る自社の人件費(ソフトウェア開発費)
  • 同一代表者・役員が含まれている事業者、資本関係がある事業者への支払い

申請手続きの流れ

STEP 1:GビズIDプライムアカウントの取得

申請には「GビズIDプライムアカウント」が必須です。アカウント発行には一定期間を要しますので、早めに取得してください。

GビズIDヘルプデスク TEL:0570-023-797(受付時間 9:00〜17:00、土日祝日、年末年始を除く)

STEP 2:事業計画書の作成

事業計画書は「事業計画書 参考様式」及び審査項目を確認のうえ、必要な内容を網羅して作成してください。

事業計画書作成のポイント

  • 定性的・定量的情報を用いて、具体的な理由や根拠を示す
  • 外部環境と内部環境を分析し、事業戦略を明確にする
  • 設備投資の必要性を具体的に示す
  • 開発する製品・サービスの革新性を詳細に記載する
  • 事業化見込みについて、目標となる時期・売上規模を記載する

STEP 3:提出書類の準備

必要書類は全てPDF形式のファイルをアップロードします。

STEP 4:電子申請システムから申請

電子申請マニュアルに従って申請手続を行ってください。申請内容については、必ず申請者自身がその内容を理解し、確認のうえ申請してください。


提出書類一覧

No. 提出書類 対象者 内容
1 基本情報 全事業者 事業者情報、従業員数、補助金等交付実績等をシステム入力
2 次世代法一般事業主行動計画公表の確認 従業員21名以上 「両立支援のひろば」に掲載されたURLをシステム入力
3 事業計画書 全事業者 参考様式を踏まえて作成し、電子申請システムに入力(補足はPDF)
4 補助経費に関する誓約書 全事業者 電子申請システムにおいて誓約
5 賃金引上げ計画の誓約書 全事業者 電子申請システムにおいて誓約
6 決算書等 全事業者 直近2期分の貸借対照表、損益計算書等をPDFで提出
7 従業員数の確認資料 全事業者 法人事業概況説明書の写し(法人)、収支内訳書又は青色申告決算書の写し(個人)等
8 再生事業者に係る確認書 該当事業者のみ 再生事業者であることを証明する書類
9 大幅な賃上げ特例に係る計画書 該当事業者のみ 所定様式により計画書を作成
10 最低賃金引上げ特例に係る確認資料 該当事業者のみ 雇用状況の確認書と賃金台帳の写し
11 資金調達に係る確認書 該当事業者のみ 金融機関より資金調達をする場合
12 海外事業の準備状況を示す書類 グローバル枠のみ 海外事業の準備状況を示す資料
13 加点関係資料 該当事業者のみ 経営革新計画承認書、事業継続力強化計画等

審査項目と採択のポイント

審査項目1:補助事業の適格性

公募要領に記載の対象者、対象事業、対象要件等を満たしているか。

審査項目2:経営力

  • 本事業により実現したい経営目標が具体化されているか
  • 市場・顧客動向を始めとした外部環境と、自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)等にかかる強み・弱みの内部環境を分析したうえで事業戦略が策定され、その中で本事業が効果的に組み込まれているか
  • 会社全体の売上高に対する本事業の売上高が高い水準となることが見込まれるか

審査項目3:事業性

  • 本事業により高い付加価値の創出や賃上げを実現する目標値が設定されており、かつその目標値の実現可能性が高い事業計画となっているか
  • 本事業の課題が明確化され、課題に対する適切な解決方策が示されているか
  • 市場の規模や動向の分析がさされているか。当該市場は今後成長が見込まれるか
  • 顧客に与える価値は何か。顧客ターゲットが明確か
  • 競合する他社製品・サービスと差別化がされ、優位性を有しているか

審査項目4:実現可能性

  • 本事業に必要な技術力を有しているか。他社と比較してより優位な技術力か
  • 本事業に必要な社内外の体制(人材、専門的知見、事務処理能力等)から本事業を適切に遂行できると期待できるか
  • 本事業の事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か
  • 投入する補助金交付額等に対して、想定される売上・収益の規模等の費用対効果が高いか

審査項目5:政策面

  • 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等や雇用に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長を牽引する事業となることが期待できるか
  • 地域未来牽引企業に選定されている企業や承認を受けた計画がある企業は審査で考慮されます

グローバル枠の追加審査項目

  • 海外展開等に必要な実施体制や計画が明記されているか
  • 事前の十分な市場調査分析を行った上で、競争力の高い製品・サービス開発となっているか
  • 国内の地域経済に寄与するものであるか
  • ブランディング・プロモーション等の具体的なマーケティング戦略が事業計画書に含まれているか

加点項目の詳細と取得方法

以下の加点項目を取得することで、採択の可能性が高まります。

①経営革新計画

有効な期間の経営革新計画の承認を受けている事業者は加点されます。

取得方法:都道府県に経営革新計画の承認申請を行い、承認書の写しを提出

②(連携)事業継続力強化計画

有効な期間の事業継続力強化計画の認定を受けている事業者は加点されます。

取得方法:経済産業局に事業継続力強化計画の認定申請を行い、受付番号等をシステム入力

③地域別最低賃金引上げに係る加点

2024年10月から2025年9月までの間で、要件を満たす任意の3か月分の実施場所の最低賃金近傍での雇用状況の確認書を提出。

④事業所内最低賃金引上げに係る加点

2025年7月と、応募申請直近月の実施場所内の最低賃金近傍での雇用状況の確認書を提出。

⑤被用者保険

特定適用事業所該当通知書を提出。

⑥事業承継/M&A

事業承継やM&Aを行う事業者は、該当する書類を提出することで加点されます。

ポイント:加点項目は複数取得することが採択率向上のカギです。特に①経営革新計画と②事業継続力強化計画は取得しやすく、効果も高いため積極的に取得しましょう。


減点項目

以下に該当する場合は減点されます。

  • 申請締切日を起点として16ヶ月以内に同じものづくり補助金の交付候補者として採択された事業者
  • 過去3年間に2回交付決定を受けた事業者

口頭審査対策

審査方法

書面審査の結果を踏まえ、必要に応じて口頭審査が実施されます。口頭審査はオンラインで行われます。

審査内容

  • 提出された事業計画書の内容に沿って質疑応答が行われます
  • 申請者本人が審査を受ける必要があります

事前に準備すべきこと

  • 事業計画書の内容を十分に理解し、自分の言葉で説明できるようにする
  • 数値目標の根拠を明確に説明できるようにする
  • 想定される質問(市場性、実現可能性、差別化ポイント等)への回答を準備する

補助事業者の義務

補助金の交付を受けた事業者には、以下の義務が課されます。

1. 補助事業の実施

交付決定を受けた事業計画に基づき、補助事業を適切に実施すること。

2. 実績報告

補助事業実施期間終了後、実績報告書を提出すること。

3. 事業化状況報告

補助事業完了後5年間にわたり、毎年度の事業化状況を報告すること。

4. 基本要件の達成

事業計画で設定した付加価値額、給与支給総額、事業所内最低賃金の目標値を達成すること。未達の場合は補助金返還のリスクがあります。

5. 財産の処分制限

補助事業により取得した財産については、法に基づき売却、転用、破棄等の処分に制限が課されます。


よくある質問(FAQ)

Q1. 個人事業主でも申請できますか?

はい、個人事業主でも申請可能です。ただし、常時使用する従業員の数が1人以上であることが必要です。従業員が0名の場合は申請できません。

Q2. 申請から採択までどのくらいかかりますか?

第23次公募の場合、2026年5月8日が申請締切で、採択公表は2026年8月上旬頃の予定です。申請から採択まで約3か月程度です。

Q3. 過去にものづくり補助金を受けたことがありますが、再度申請できますか?

申請締切日を起点として過去3年間に2回、本補助金の交付決定を受けた事業者は対象外となります。また、16ヶ月以内に交付候補者として採択された場合は減点対象となります。

Q4. パソコンやタブレットは補助対象になりますか?

いいえ、パソコン・タブレット・スマートフォン等の汎用性が高い機器は補助対象外です。ただし、補助事業のみに使用することが明らかなものは除きます。

Q5. 中古品の設備は補助対象になりますか?

中古市場において広く流通していない中古機械設備など、その価格設定の適正性が明確でない中古品の購入費は原則として補助対象外です。

Q6. 設備投資をせずに申請できますか?

いいえ、ものづくり補助金は機械装置・システム構築費が必須です。単価50万円(税抜き)以上の機械装置等を取得する事業である必要があります。

Q7. 他の補助金と併用できますか?

同時期に複数の補助金に応募申請することは可能ですが、複数の補助金に採択された場合は、交付を受ける補助金を1つだけ選択して交付申請を行ってください。

Q8. GビズIDプライムアカウントの取得にはどのくらいかかりますか?

GビズIDプライムアカウントの発行には一定期間を要します。申請締切に間に合うよう、早めに取得手続きを開始してください。

Q9. 事業計画書は何ページまで書けますか?

事業計画書の本文は電子申請システムへ入力し、補足の図や画像はA4サイズ5ページ以内のPDFにまとめて提出してください。5枚を超えるPDFが提出されている場合、審査の対象にならない場合があります。

Q10. 採択後に事業内容を変更できますか?

交付申請時点で事業計画書に記載の事業実施スケジュールどおりに進捗していない場合は、遅延の理由、事業実施可能性等を確認されることがあります。大幅な変更は採択取消しとなる場合もあります。


まとめ

ものづくり補助金(第23次公募)は、革新的な新製品・新サービスの開発を目指す中小企業にとって非常に有効な支援策です。

第23次公募のポイント

  • 補助上限額:最大2,500万円(グローバル枠は3,000万円)
  • 補助率:中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3
  • 申請締切:2026年5月8日(金)17:00
  • 電子申請受付開始:2026年4月3日(金)17:00
  • 設備投資が必須:単価50万円以上の機械装置等の取得が必要
  • 賃上げ要件あり:給与支給総額の年平均成長率3.5%以上等

申請には専門的な知識が必要ですので、早めの準備をおすすめします。特に、GビズIDプライムアカウントの取得、経営革新計画や事業継続力強化計画等の加点項目の取得は時間がかかるため、今すぐ準備を始めましょう。


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参考リンク


※本記事の内容は2026年2月時点の第23次公募要領に基づいています。最新情報は公式サイトをご確認ください。

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